「――……ああ、まただ」 幾度となく目にしてきた、私の婚約者と私の妹が出会い、恋に落ちる瞬間を。 私はその光景を、ただ成す術もなく見つめるだけだった。 ――どうして、私だけが同じ時を繰り返すのだろう。 巡る時の中で、それでも私は彼を好きになる……。
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